開山塔(かいざんとう)
更新日:2012年12月11日
■指定区分 市指定
■指定種別 建造物
■指定年月日 平成11年11月8日
■所在地 上天草市龍ヶ岳町
室町時代の中期頃まで龍ヶ岳の中腹(現在の字・寺所(てらどこ))の約2千坪という広大な土地に禅寺がありましたが、永享12年(1440)6月上天草地方を大洪水が襲い、このためすべて流失崩壊してしまいました。その後、嘉吉2年(1442)に地名の襟の地(大道字大田)に禅寺を再建。享禄3年までの88年間、禅寺が建っていたと2つの石碑に記録されています。写真手前の石碑は開山塔です。龍ヶ岳町大道園田墓地内にあったものを現在地に移転したものです。開山塔とはお寺を建てた記念碑のことです。現在残されている開山塔は上部と下部の座石はありませんが、幸いにも刻字の箇所だけが残っています。刻字の内容は次のとおりです。
石塔 開基 心田了公 座元禅師 嘉吉二年 九月十六日
嘉吉二年は西暦1442年に当たり、室町時代に再建されたことになり、天草では栖本町の小ヶ倉観音岩碑「干時長亨元年丁未二月」と刻字の梵字より古い銘文をもつ石塔と考えられます。 写真奥の石塔は恵方智念蔵座元禅師の死を慎み弟子たちが建立したものだと思われます。乱積状態だったのを、いつごろ誰がこの場所に移設したのかは、不明です。
恵芳智念 蔵座元禅師 享禄三年庚寅 二月吉日孝子敬白 (左右に梵字あり)
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